〒359-1111 埼玉県所沢市緑町2丁目14番地7号 TEL:04-2920-2111 FAX:04-2920-2112

最新のリウマチ・膠原病治療

関節リウマチの治療

RA治療

  1. 薬物療法
  2. 手術療法
  3. リハビリテーション
  4. 教育・啓蒙

関節リウマチは、手のこわばりや多発性関節炎を来す代表的疾患です。関節炎をきたす病気は沢山ありますが、その中で原因不明の慢性関節炎を来すのが、関節リウマチや膠原病に伴う関節炎です。
この10年、関節リウマチの治療は飛躍的に進歩し、これまでは不治の病といわれてきたものが、今では病気をコントロールすることができ、中には治ったようになる方もいます。こうした変化は、早期の診断技術と新しい薬によってもたらされました。当院では、関節エコーやMRIにより早期の関節リウマチを診断するとともに、新たに開発された抗リウマチ薬を上手に使うことによって強い関節炎をコントロールし患者の皆様のニーズに応えております。また、既存の薬で不十分な場合には治験による治療も募集しております。

非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)

RAの治療戦略は、この10数年で大きく変貌した。2002年のアメリカリウマチ学会がガイドラインを発表し、そこで抗リウマチ薬(DMARDs)は診断後3か月以内に開始することが明確に記載され、NSAIDsはDMARDsの効果が出るまでの間の橋渡し的使用という位置づけとなった。(表1)

■表1 NSAIDsの分類
分類 一般名 商品名
サリチル酸系 各種アスピリン  
アリール酢酸系 インドメタシン
ジクロフェナク
スリンダク
インテバン
ボルタレン
クリノリル
プロピオン酸系 イブプロフェン
ロキソプロフェン
ブルフェン
ロキソニン
フェナム酸系 メフェナム酸 ポンタール
オキシカム系 ピロキシカム
メロキシカム
ロルノキシカム
フェルデン、バキソ
モービック
ロルカム
コキシブ系 セレコキシブ セレコックス
■NSAIDsの副作用
  • 消化器障害
  • 肝機能障害
  • 腎機能障害
  • 過敏症・喘息
  • 血液障害

ステロイド剤

2010年の欧州リウマチ学会が出したリコメンデーションでは、少量から中等量のステロイド剤をDMARDsに追加併用することは、短期間であれば有用であるが、可能か限り早い段階で減量していくべきである、と明記された。また、早期のRAに対して、ステロイド剤が容認されるのは以下の条件が揃った時である。
(a)活動性関節炎があること
(b)NSAIDsが効果不十分であること
(c)DMARDsとの併用で、期間限定でDMARDsの効果が出るまでの橋渡し的な使用。

抗リウマチ薬

抗リウマチ薬は、疾患修飾性抗リウマチ薬(disease modifying anti-rheumatic drugs: DMARDs)ともよばれ、炎症自体を抑える作用は持たないがRAの免疫異常を修飾することのよって、RAの活動性をコントロールする薬剤である。抗リウマチ薬は、その作用機序から免疫調節剤と免疫抑制剤に分類される。しかし、こうした薬剤の作用機序は、なお不明な点が多い。日本では現在合成DMARDsとして12種類が承認されている。(表2)実際には推奨度Aとされるメトトレキサート、サラゾスルファピリジン、タクロリムス、ブシラミンが主に使用される。特に、メトトレキサート(MTX)は、2010年の欧州リウマチ学会のリコメンデーションで、活動性リウマチの最初の治療戦略の中に含まれるべきである、と記載され、RA治療の基軸薬(anchor drug)として改めて記されている。日本においても2011年の公知申請によってMTXは、初回のRA治療薬として承認され、週16mgまで使用することが可能となった。だだし、安全性を鑑みて禁忌例など適応を考えて使用することは言うまでもない。

■表2 経口DMARDs一覧
一般名 商品名 注意すべき副作用
金チオリンゴ酸
ナトリウム
シオゾール 皮膚炎、口内炎、肝障害、腎障害、血液障害、間質性肺炎
オーラノフィン リドーラ 下痢、軟便、発疹、口内炎、味覚異常、肝障害、腎障害、血液障害、間質性肺炎
D-ペニシラミン メタルカプターゼ 皮膚炎、肝障害、腎障害、血液障害、味覚異常、自己免疫性疾患の合併
ロベンザリット カルフェニール 腎障害、発疹、肝障害、消化器障害
ブシラミン リマチル 皮膚炎、腎障害、肝障害、間質性肺炎、血液障害、味覚異常
サラジスルファピリジン アザルフィジンEN 発疹、肝障害、血液障害、間質性肺炎、皮膚粘膜症候群
アクタリット オークル/モーバー 腎障害、肝障害、発疹、血液障害、間質性肺炎
ミゾリビン ブレデイニン 発疹、高血糖、血液障害、感染症、間質性肺炎
メトトレキサート リウマトレックス 消化器症状、血液障害、肝障害、間質性肺炎
タクロリムス プログラフ 腎障害、肝障害、高血糖、血圧上昇、血液障害
レフルミノド アラバ 血液障害、間質性肺炎、肝障害、発疹
イグラチモド   肝障害、胃腸障害、血液障害

生物学的製剤

RAの病態に関わる炎症性サイトカインや免疫担当細胞の細胞表面分子を標的としたモノクロナール抗体や、これら標的分子の受容体とIgGとの融合蛋白製剤が開発されてきた。こうした薬剤のことを生物学的製剤と呼び、RAの関節炎を著明に改善するだけでなく、骨破壊の進行も抑制する画期的な薬剤である。現在9つの製剤が開発されている(表3)。炎症性サイトカインを標的とした製剤と細胞表面分子を標的とした製剤がある。腫瘍壊死因子(tumor necrosis factor: TNF)を標的としたTNF阻害薬として、infliximab, etanercept, adalimumab, golimumab, certolizumab pegolの5種類があり、インターロイキン6受容体に対するモノクロナール抗体としてtocilizumab, インターロイキン1受容体に結合してその作用を阻害するIL-1受容体antagonist(IL-1ra)製剤としてanakinraがある。細胞表面分子標的薬剤として、B細胞のCD20分子に対するキメラ型モノクロナール抗体rituximab, CD28とB7分子の結合を阻害するabataceptがある。

特にMTXが無効となった場合には、多くの大規模試験のエビデンスが示すように、生物学的製剤の適応となる。中でもTNF阻害薬が最もエビデンスが豊富であり、優先される。最近では、TNF阻害薬が効果不十分の場合、abataceptやtocilizumabの有効性についても大規模試験でエビデンスがある。

■表3 RAに使用される生物学的製剤

炎症性サイトカインを標的とした治療

1.TNFを標的とした治療(抗TNF療法)
インフリキシマブ キメラ型・抗TNFαモノクローナル抗体
エタネルセプト リコンビナント可溶性TNFレセプターとヒトigG-Fcの融合蛋白
アダリムマブ 完全ヒト・抗TNFαモノクローナル抗体
ゴリムマブ 完全ヒト・抗TNFαモノクローナル抗体
セルトリズマブ・ペゴール ヒト化・抗TNFαモノクローナル抗体のPEG化製剤
2.IL-1を標的とした治療
アナキンラ(日本未承認) リコンビナントIL-1 レセプターアンタゴニスト
3.IL-6を標的とした治療
トシリズマブ ヒト化・抗IL-6 レセプターモノクローナル抗体

細胞表面分子を標的とした治療

1.CD28-B7副刺激経路を標的とした治療
アバタセプト リコンビナントCTLA4とヒトigG-Fcの融合蛋白(CTLA4ig)
2.CD20を標的とした治療
リツキシマブ(日本未承認) キメラ型・抗CD20モノクローナル抗体

RAに使用される生物学的製剤の構造式
参照:日本内科学会雑誌 2012年Vol.101

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